田中整体療院

トピックス(健康関連)    

  

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衣類の素材、及び衣類の締め付けの害について   
など   
*上記四つ目に記載していますが、見つけ出せないと思うのでこちらに   
書き出しました。   

虫歯から始まる全身の病気(2017.04.17.)(2017.06.11.更新)

  

1.【概要】   
2.【スーパー細菌起因の症状】   
3.【スーパー細菌起因症状の歴史】   
4.【鑑別診断】   
5.【セルフチェック】   
6.【対策は?】   
7.【その他】   

    

1.【概要】   
象牙質は、歯のほとんどを占めている歯の骨格で、直径0.8~2.2ミクロンの象牙細管の集合体です(歯の解剖図はこちら)。   
その象牙質の中には歯髄(神経)があり、歯髄を抜かれた象牙質の中には、100%細菌が存在します。なぜなら、この治療に用いられる一般的な数種類の薬剤では、どれを何回、あるいは何十回使っても象牙細管内の細菌は死滅しないからです。   
その理由は二つ。   
一つは、歯髄は側枝を伸ばした網の目状の複雑な形をしているので、完全に歯髄を除去することは不可能であり、どうしても取り残しが存在します。この残った歯髄は、あとで壊死を起こして細菌の温床となります。   
もう一つの理由は、奥深い象牙細管の中にまで浸透する薬剤がないからです。   
歯髄を抜いている歯の象牙細管の中は酸素もない、栄養もない、まさに何もない非常に厳しい環境です。そのような中で生き残っている細菌は、もともとは口腔内のおとなしい常在菌ですが、突然変異を起こして強毒性となっている、いわば「スーパー細菌」です。この細菌が産出する細菌毒素は非常に強い毒性を持ち、全身の様々な病気を作り出す原因となります。   

    

2.【スーパー細菌起因の症状】   
スーパー細菌起因の症状としては、様々なものがあります。   
自己免疫疾患や膠原病と言われる関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎、血管炎、シェーグレン症候群、ベーチェット病、甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能亢進症、変形性関節炎(へバーデン結節・・・)等があります。   
  
他の症状としては、不整脈、心臓弁膜症、心内膜炎、大動脈炎、静脈炎、狭心症などの循環器系疾患、股関節大腿骨頭壊死、肺炎、肺線維症、気管支炎、気管支喘息、パーキンソン病、肝嚢胞、胆のうの疾患、眼・卵巣・精巣・膀胱の感染症、皮膚(湿疹、掌蹠膿疱症・・・)等が挙げられます。   

        

3.【スーパー細菌起因症状の歴史】   
歯と全身の病気との関係については、94 年前、米国のウェストン・A・プライス博士が、「DENTAL INFECTIONS」に発表済みです(1923 年発刊。歯科医療者の教科書で 1178 ページにも及ぶ大著。この研究は、アメリカ歯科医師会とその研究所の援助のもと、60 名近くのアメリカの一流の医師、歯科医師、科学者と共同で取り組まれたもの。その要約本の翻訳書は「虫歯から始まる全身の病気」(2008 年)ジョージ・E・マイニー著)。   
その発表後さらに、口内細菌起因により発症するかどうかは結局、   
免疫力の強弱にかかっているのではないか?   
食習慣は、その免疫力と非常に大きく関係しているのではないか?   
こう考えたプライス博士は、1930 年代から新たな研究に着手。世界各地で十数年にわたるフィールドワークを積み重ね、虫歯も歯周病も不正咬合もなかった先住民族たちが、西洋から持ち込まれた近代化された食事をとるようになってから、虫歯や歯周病に見舞われ、歯並びも悪くなり、歯を喪失するだけでなく健康状態にも悪影響を及ぼしていることを観察し「Nutrition and Physical Degeneration」(1939 年)に発表されました(その翻訳本は「食生活と身体の退化」1978 年・2010 年)。   
そして、現在、解析技術の進歩により、プライス博士の出版から一世紀近くも過ぎて、「さまざまな生活習慣病の発症と重症化に、やはり歯が関係していた」という科学的根拠が出てきました。捜査のウラが取れてきた、というわけです(と体よく参考書籍⑩に書かれていますが、プライス博士の報告は、都合の悪い人たちによって隠蔽されてきたと参考書籍③(翻訳書)に書かれています。このような重大な事実が一世紀近くも包み隠されたままになっていたわけで、そういう意味では今さらながらの事実です。でも、いまだほとんどの人には知られていないという状況にあります)。   

     

4.【鑑別診断】   
スーパー細菌起因の症状と同じような症状を起こす他の原因を次に示します。この治療を行うときは、これらの疾患との鑑別診断をしなければなりません(①~④は、口呼吸から誘発される場合が多いのではないかと考えられますので、例えば、あいうべ体操が有効です)。   
  
①歯周病(歯槽膿漏)   
動脈硬化を誘発して脳梗塞、心筋梗塞を起こしやすくします。糖尿病を悪化させます。妊婦では、低体重児出産をを起こしやすくします。以上のことは広く知られていることですが、最近ではリウマチや様々な全身の病気も引き起こすのではないかと言われてきています。   
  
②口蓋扁桃の炎症   
扁桃病感染症と呼ばれ、次のような症状です。   
◆皮膚疾患・・・掌蹠膿疱症、結節性紅斑、多形滲出性紅斑、特発性紫斑病など   
◆骨関節疾患・・・関節リウマチ、胸肋鎖骨過形成症など   
◆腎疾患・・・IgA腎症、急性腎炎、慢性腎炎、ネフローゼなど   
◆慢性微熱、その他   
  
③慢性上咽頭炎   
後鼻漏(のどの奥に鼻汁が流れ落ちる)があれば、慢性炎症があるといえます。そうでないときは診断が難しくなりますが、このポイントでも見当をつけられます。   
  
④慢性副鼻腔炎   
副鼻腔には上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞の4つがあります。これらの慢性炎症のことです。   
    
⑤歯の治療のアマルガム充填物   
アマルガム充填物とは、水銀に銅、スズ、銀、亜鉛を混ぜたもので、練和して歯に詰める材料です。中高年の人の口の中には、結構たくさん入っています。このアマルガム充填物は、同じような全身の様々な病気をつくります。   

  

5.【セルフチェック】   
症状なく進行することが多く、急に歯茎が腫れたり、痛みが出たりします。   
しかし、実は歯だけでなく、副鼻腔や顎の骨、手足にも症状が出ることがあります。   
過去処置を受けたところに、以下9つの症状があれば、適切な所で診てもらった方がよいかと思います。   
●歯の根もとに相当する歯ぐきを押すと痛む   
●歯茎におできのような膿の出る穴ができることがある   
(痛みや腫れは出ないことが多いですが、口臭や口の中のネバネバ感があります)   
●咬んだり、歯を叩いたりすると痛む   
●急に歯茎が腫れる   
(顔の形が変わるくらい大きく腫れたり、口が開かなくなることもあります)   
●歯の周りの骨が溶かされ歯がぐらつく。歯が浮いた感じがする   
●疲労時に歯ぐきが腫れたり、歯がうずいたりする   
●上顎の根尖病巣は副鼻腔炎の原因になる   
(上顎の奥歯の根の先は副鼻腔の近くにあります。根尖病巣が大きくなると副鼻腔   
に入り、細菌が感染して副鼻腔炎になります。副鼻腔炎になると歯の痛みや   
頭痛、口臭、鼻づまりなどが起こります)   
●下顎の根尖病巣は骨髄炎になる   
(下顎の根尖病巣が大きくなると骨髄に細菌が感染し、骨髄炎になることあり)   
●手足に湿疹が出ることもある   
(根尖病巣にある細菌は血液を介して全身に回ります。根尖病巣内にある細菌が   
アレルギー物質となり、手足に湿疹ができる掌蹠膿疱症になることがあります)   

        

6.【対策は?】   
神経を抜いている歯を10本以上持っていても何の影響もなく、健康に生きている人もたくさんおられます。一方、一本の歯の神経を抜いただけで、様々な病気を発症する方もおられます。   
その差は、口腔内の菌バランス、インプラントのありなし(インプラントというのは治療完了直後からかなり進んだ歯周病と同じ状態)、食習慣、体質、免疫力の強弱などによると思われます。   
しかし、何にせよ、抜髄処置(歯の神経を抜くこと)、あるいは再根管処置(歯根の中の再治療)で象牙細管内の細菌をゼロにするのはほぼ不可能なので、抜髄処置を安易にしないことです(書くまでもないことですが、虫歯や外力により神経が死んだ歯を作らないようにすることが一番の対策!例えば毒出しうがい)。   
でも、やむをえず処置をしないといけない場合、以下のような方法があります(参考書籍より抜粋)。   
  
3MixMP法     
RET深田法      
垂直加圧根管充填法    

      

7.【その他】(参考書籍からの情報を抜粋して羅列)   
●根管治療(歯の神経を抜く一連の治療のこと)した全ての歯が感染しているとは   
限りませんが、ボーン・キャビティ(病的空洞)がある場合は100%毒素の存在   
が認められます。リウマチ、関節炎は、かなりの確率でボーン・キャビティ処   
置により治ります。呼吸が楽になったり、目の具合が良くなるケースも多くあ   
ります(来院する患者の 5~6 割は、ボーン・キャビティの処置が必要)。   
●ボーン・キャビティは、歯根の先端付近の歯槽骨が細菌に感染して生じます。   
歯を失う一因となり、歯周病の原因菌と同様、全身への悪影響も指摘されてい   
ます。   
ボーン・キャビティのきっかけになるのは、虫   
歯や歯周病になった時に行う「根管治療」です。この治療が不十分であったり、   
噛みあわせが悪くなったり、歯根が折れてしまったりすることが原因で、根管に   
細菌が繁殖して炎症が起きます。多くは根管治療を行ってから2~7年後に発症   
します。   
神経を抜いた歯の3割に見られ、レントゲン写真で確認できます。   
●抜歯後、再生した歯槽骨が全身に悪影響を与えることがあります。原因の一つに   
挙げられるのが、抜歯時に歯根膜の取り残しがあることです。実際に、根管治療   
の際に歯根膜をきちんと除去しない、あるいはこの処置への知識がない歯科医は   
少なくありません。   
●歯根膜に細菌が付着したまま歯槽骨を放置すれば、再生されてくる骨はたいがい   
炎症細胞により空洞化します。細菌の影響によって骨密度が明らかに低くなって   
しまうのです。このような状態のことを骨(ボーン)の空洞(キャビティ)との   
意味から「ボーンキャビティ」といいます。   
ボーンキャビティの有無は CT やエコー検査で見つけることができます。抜歯し   
たあとに再生された歯槽骨の骨密度が低くなっていれば、それは処置歯に細菌が   
残っている証拠です。感染した歯根膜を完全に除去しない限り、正常な歯槽骨の   
再生は望めません。   
さらに問題なのは、ボーンキャビティから他の臓器にトラブルをもたらす炎症性   
サイトカインが放出されることで、多様な病気の併発につながるおそれがあるこ   
とです。特にガンや膠原病との関わりが深いと言われています。これを解決する   
には「ボーンキャビテーション」という治療が必要となります。この治療法が原   
因不明と言われてしまう病気の改善、更にガンや膠原病の予防にもなるのです。   
●根管治療で使用されるホルマリンもよくないが、保険適用なので8 割は   
ホルマリンが入っています。[参照①][参照②]   
●“ペリオドン”という薬剤は、パラホルムアルデヒドを主成分とした薬剤で、   
歯内療法で用いられます。パラホルムアルデヒドは根管内でホルムアルデヒドガ   
スを発生し、強力な殺菌作用を発揮します。これだけなら良いのですが、ホルム   
アルデヒドガスは非常に毒性の強いガスであり、根尖周囲の歯周組織のタンパク   
質を凝固し、壊死させます。これが後々まで続く持続的な痛みの原因になったり   
しますし、またホルムアルデヒドは強い発ガン性があるため、本来なら人体に用   
いるべきではありません。実際欧米ではパラホルムアルデヒドの歯科の応用は禁   
止されており、日本だけが現在でも用いている状況です。   
●根管治療で良好な予後を求めるためには、ラバーダム防湿と、できればマイクロ   
スコープか拡大鏡を用いて根管充填を行う必要があります。しかし、保険診療で   
は費用的にそれを望むことは難しいと思います。質の高い根管治療を求めるな   
ら、次に説明する垂直加圧根管充填法を行っている歯科医院を選ぶようにしまし   
ょう。   
●一説によると、根管充填率の成功率について、保険の側方加圧根管充填法では   
50%、保険外の垂直加圧根管充填法では 90%と言われており、現時点では、歯   
内療法において、垂直加圧充填法が最も優れた根管充填法とされています。   

  

(参考書籍)   
①歯槽膿漏―抜かずに治す(片山恒夫著)1990 年   
②虫歯はクスリで治る!(宅重豊彦著)2007年   
③虫歯から始まる全身の病気(ジョージ・E・マイニー著)2008 年   
④抜くな・削るな・切るな つまようじ法で歯も体も健康(渡邊達夫著)2009 年   
⑤食生活と身体の退化(ウェストン・A・プライス著)2010 年   
⑥口の中に毒がある―その安全な除去法と健康回復(釣部人裕著)2012 年   
⑦本当に怖い歯の詰め物―誰も知らなかった病気の原因(ハル・ハギンズ著)   
2012 年   
⑧原因不明の病を治す(陰山康成著)2014 年   
⑨歯原病(中島龍市著)2015年   
⑩白米が健康寿命を縮める最新の医学研究でわかった口内細菌の恐怖   
(花田信弘著)2015 年   
⑪歯医者の 99%は手抜きする(長尾周格著)2016 年   
⑫歯科医が考案 毒だしうがい(照山裕子著)2017年   

  

(参考サイト)   
歯根の膿/根尖病巣の8つの症状と治療法   
根っこの治療(根管治療)   
重度の虫歯が抜歯、インプラントにならないために   
レントゲンに写らない   
レントゲン検査   
CTによる画像診断の必要性   

   
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